外構工事を依頼する際に注意するべきポイントについて解説!
外構工事はエクステリア工事とも呼ばれ、建物の外観や使い勝手を大きく左右する重要な工事です。そのため、設計・施工には専門的な知識と技術が求められます。それ以外にも、地域ごとの条例や法律に従って行われなくてはなりません。お金と時間がかかる工事なので、依頼には注意が必要です。今回は主な注意ポイントを解説します。
外構工事を行うメリット・デメリット
まず外構工事を実施するメリットを紹介します。外構工事のメリットは、建物の価値が上がることです。外構工事によって、建物の外観の美しさ、使い勝手、利便性などが向上します。通路や駐車場の整備、庭の美化、照明設備の設置により、生活環境の整備・向上が得られ、住人の住まいに対する愛着の高まりにもつながります。
また、維持管理のしやすさも外構工事で得られるメリットです。外構工事によって、排水や雨水の流れを改善するなどの作業により、維持管理が容易になるため、長期的なメンテナンスコストを削減できます。
一方で外構工事にはいくつかのデメリットもあります。
代表的なデメリットは費用がかかることです。外構工事は専門的な知識や技術が必要とされるので、その分費用がかかります。規模や内容によっては、建物自体よりも高額になることもあります。
二つめのデメリットは工期の長さです。建物の内装や設備工事と比べると、外構工事は工期が長くなる場合があります。工期が長くなる原因として、工事が大掛かりになりやすいことと、季節や天候によって工事を延期せざるを得ない事態があるためです。とくに外壁塗装や駐車場の設置は、塗料やコンクリートをしっかり乾かす必要があるため、工期が長く(2週間程度)なります。
工事に用いる素材によっては、雨天が仕上がりを左右するので、梅雨の時期などは避けた方がよいでしょう。外構工事は地域の条例・法律などのルールに従わなければなりません。違反した住宅へは是正命令や使用禁止命令が出されたり、水道・ガス・電気の供給を止められたり、行政代執行を受けるといった措置がとられることがあります。計画している外構工事が法令に従っているかどうか、設計・施工の段階で注意が必要であることもデメリットです。
外構工事の種類ごとの特徴
外構工事には、建物の周りや敷地内の庭・駐車場・通路といった土木工事や、造園工事などが含まれます。具体的には地盤改良、敷地の整地、駐車場・通路の設置、植栽、外壁塗装、照明設備の設置などが挙げられます。地盤改良は、地盤の不安定さの解消や沈下の改善が目的です。地盤改良材料であるセメントや石灰を注入したり、地面に杭を打ち込んだりといった作業で対応します。
敷地の整地は、不要なものや樹木を撤去し、敷地内の地面を平らにすることが目的です。重機で土地に圧をかけて固める転圧作業などが一般的で、整地後の土地はきれいで整った状態になります。家の建設前や庭の整備などで必要になる作業で、整えた後に砂利を敷き詰めたりするなど、地形によって内容も変わります。駐車場・通路の設置は、駐車場や通路を舗装したり、舗装の上に石材を敷いたりする作業です。
駐車場や通路を設置することで、スムーズな生活動線を確保できます。玄関へのアプローチのデザインや配置素材をこだわることで、外観にアクセントをつけることも可能です。植栽は花や木などを敷地内に植栽したり、生垣を作ったりする工事です。植栽によって、住宅の雰囲気をよくするだけでなく、空間を広くみせたり、樹木の成長を楽しんだり、目隠しなどの効果も得られます。外壁塗装は、建物の外壁に塗料を塗って耐久性や美観を高める作業です。
外壁表面の汚れを高圧洗浄機で念入りに落としたのち、外壁のヒビや穴を埋めるなど下地調整を行ったのち、同じ箇所に複数回にわけて塗装します。照明設備の設置は、夜間でも安全に利用できるように、照明設備を設置する作業です。駐車スペースや段差の多い玄関先を照らして事故を防いだり、植栽とコンビネーションさせて魅力的なエクステリア空間を演出したり、空き巣対策など防犯効果も期待できます。
外構工事を依頼する際に注意するべきポイント
外構工事を依頼する際に注意するべきポイントは2つあります。
まずは、どんな外観にしたいか事前にしっかりとイメージを固めることです。作業を依頼する際に、イメージ共有できていないと、仕上がりが希望と大きくかけ離れてしまうリスクがあります。具体的な完成図が浮かばない時には、自分の希望に近い写真などを用意したり、業者の施工例を見せてもらったりするとよいでしょう。
2つめは信頼できる業者を選ぶことです。業者のホームページの実績や、実際に施工を依頼した人の口コミなどを参考にすることをおすすめします。見積もりを取る際には、一社に限定せず、複数の業者を比較しましょう。どのような工事を実施するのか、どのような材料を使うのか、どのような工程で施工するのか、予算はどの程度か、消費税や追加料金の扱いはどうなっているか、工事完了までのスケジュールはどうなっているかを事前にしっかり確認することが重要です。
注意するべきポイントとして、とくに大切なのは信頼できる業者に依頼することです。契約書には工事の内容・費用・工期などが記載されているので、必ず目を通し、不明点を解消しておくことが大切です。契約書には、保証期間やアフターサービスに関する記載があるかどうかも確認しておきましょう。
まとめ
外構工事を依頼する際に注意するべきポイントについて解説しました。外構工事することで、建物の外観の美しさ・使い勝手・利便性などが向上し、建物の価値を大きくアップできるメリットがあります。外構工事を依頼する際に注意すべきポイントは、どんな外観にしたいか事前にしっかりとイメージを固めることと、信頼できる業者を選ぶことです。イメージを言葉にしにくい時は、写真を用意したり施工例を参考にしたりするとよいでしょう。業者選びは実績や口コミを参考にし、複数会社から見積もりをとって、工事内容や金額などを比較することをおすすめします。